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子供との毎日と手作りと


by shinya_kobo
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お葬式

とーとんの祖母が亡くなりました。

高齢で長く患っていたので、大往生と言っていいかと。
日帰りで四国まで行くことになりました。

子供達にとってはひいおばあちゃんだけれど、数回顔を合わせたことがあるだけで、
「あまりよく知らない人」だったんじゃないかな。

お葬式という非日常的なイベントと、大好きな四国のおばあちゃん(義母)、新幹線、子供達にとって興奮するキーワードがいっぱいです。




お葬式_f0039934_114887.jpg「持っていくものをご用意して」と言ったら、自分のバッグにぬいぐるみをぎゅうぎゅうに詰め込む息子・・・。出発前、かあさんに3つに減らされました。


瀬戸大橋から海を、ぬいぐるみに見せる。



田舎のお葬式はどんなお手伝いがあるかわからないので(炊き出しとか?)
喪服に割烹着を用意していたけれど、合理的な義母は仕出しを上手に使って、ムラの人々の手間をかけないようにしていました。嫁の私はひたすらお茶を出し続けただけ。
ちょっとはお役に立ったかしら?

ひいおばあちゃんは、長い介護の末、亡くなったこともあり、湿っぽさのない、からりとした式だったような気がします。
そしてこれはひいおばあちゃんがくれた、またとない教育のチャンス。
最期のお別れ、お棺の蓋をする前に娘に
「ひいおばあちゃんのほっぺをさわっといで」
おそるおそる頬をなでる娘。みるみる目に涙をためます。
式場のお花をお棺に入れるときも、もう怖くて近寄れなくなりました。

ハハ「いつかあなたが大きくなったら、かあさんも死んじゃうのよ。死んじゃったかあさんは怖い?」
娘 「こわくない」
ハハ「ひいおばあちゃんはおばあちゃんを育ててくれたお母さん。怖くないのよ」

わかったようなわかってないような。でも何か神妙な気持ちにはなっているようです。



一方息子は最初のお経が始まってすぐ、寝てしまったので、最期のお別れもせずじまい。お焼香の時、抱いていたので困りました。

式は終了し、火葬場へ向かいます。


移動で息子は置きました。火葬場での最期のお焼香をとーとんが説明します。
とーとん「ひいおばあちゃんのお顔を見れるの最期だからちゃんと見ときなさい。」
息子  「最期に見たらどうするの?」
とーとん「あの扉の中に入って、お骨になるから」
息子  「で、出てきたら生き返る?」

でた〜!!死んでも生き返る発言!ゲーム世代が言うと不気味だけど、ちっちゃい子って本当にわからないんだわ。
とーとんは、吹き出しもせず、真顔のまま続きを説明していました。

そして、お骨拾い。
係りの方が説明をしながら、足から順に骨壺に入る大きさに割って、差し出してくれます。目の前に置かれたお骨を、親族が1人ずつ骨壺におさめていき、息子の番。
とーとんに抱かれて(届かないので)お箸を持って、目の前の小さな骨・・・ではなく20センチもある大腿骨に箸を伸ばす息子。
おいおい、それは入らんやろ〜。周りの親族は心の中でつっこみ、義弟だけ声に出してつっこむ。ちょっとなごやかなお骨拾い。

火葬も終わり帰るとき、係りの人が喪主や、親族を確認しながら、位牌、遺影、お骨を持たせて、退場・・・なのですが、なぜか娘は中央で、何かをねらっている?
どれか持ちたかったようで、お寺から借りた小さな骨壺を持たせてもらいました。
「何やってんのよ〜」ハハはひやひやだったけど、親族からは
「ひ孫に運んでもろて、婆ちゃん喜びよるわ」と、笑顔でした。

人が亡くなると言うこと
お葬式という体験(しかも田舎)
会ったこともないのに自分の名前も歳も知っている親戚たち

うっすらとした記憶だけでも残れば、子供達には大きな経験になるのではないかしら。
私自身、人の死はあまり身近にはないけれど、命のつながりを感じてくれたらいいなあと思いました。
子供の中の「半分の半分の半分」はあのひいおばあちゃんの血が流れているのだから。
by shinya_kobo | 2006-03-14 02:12 | 日記